「2010年12月27日」 のアーカイブ

2010.12.27(月)
カテゴリー:バス釣り, ロッド

トルクアータ7!菊元的解説。

1月末にデビュー予定のヘラクレス初のグラスロッド


トルクアータ7について語ってみます。




正確にいうとトルクアータ7はグラスとカーボン4軸のコンポジットロッドです。





ヘラクレス・トルクアータ7。




メインの素材はユニディレクション(UD)グラス繊維を使っています。


UDグラスとは縦への単一方向のみで構成されるグラスのこと。


UDグラスが圧倒的に良いのは、理想的な柔軟性、伸び、追従性を備えていること。


喰い込みがイイ。吸い込ませやすい。ボトムへの当たりがソフトで根掛かりしにくく


舐めるようなトレースが可能。バスの急激な走りにリニアに追従する柔軟性。etc..,


リトリーブの負荷がかかって曲がっている状態からのバイトにさらに入りしろがある。


低弾性のカーボンでも弾性率20ンくらいだが


グラスは弾性率7トン。


いかに柔軟に曲がるかが理解しやすいと思う。


UDグラスのロッドには、クランキンロッドとしての魅力が満載だ。




ただし、単一縦繊維ならではの弱点もあって


グラスシートのレジン(接着剤)含有率を


高くしないと剥離、破損しやすくなる。


アメリカモノのごっつい太いグラスはUDではなく


縦の繊維に加え横の周方向の繊維をプラスした


グラスシートを使用したものが多い。


この横方向の繊維の割合が高いため


必然的に外周が太く、重いものになりやすい傾向が強い。


また、マテリアルのレジン含有率も高くなる。


アメリカングラスに激重のものが多いのもそんな理由による。


でも、アメリカ人は日本人より遥かに強い腕力と体力が


あるので、その重さはさほど問題視されない。




でも、日本人が使うならしんどくて1日中振れない。


ヘラクレスで作るなら軽くて強くて正確なサオが欲しい。


でもUDグラスの利点は最大限に活かしたい。


そこで、トルクアータは縦繊維のUDグラスに


極薄のスクリームシートをプラスし


UDの利点を活かしながらにして


軽量でなおかつ高強度のロッドに仕上げた。


極薄のスクリームシートプラスで


従来の髙レジンではなく低レジンの軽量なUDグラスシートを使用すること出来、


グラス(コンポジット)とは思えぬ軽さをも身に付けたのである。


ちなみにタクティクスのスーパーノヴァシリーズも


このマテリアル、製法で仕上げたロッドである。




しかし、ヘラクレストルクアータはその上をいく製法で


遥かに高い性能を手に入れた。


ヘラクレスクロスの4軸補強である。


UDグラスは特に横方向からの負荷に対し、


特に太くなるバット部が真円から楕円状に


変形しやすくなり、パワーロスや破損、キャストの正確性に問題が出る。


そこで、バット部をヘラクレスクロス4軸武装することで


楕円状の変形を防ぎ、ねじれに強く


パワー、強度に加え、キャストの正確性とロングキャスト性能を手に入れた。


グラスの優位性を最大限に活かし、4軸補強によりグラスの弱点を消し去った。


おまけに感度の向上という副産物も手に入れた。


 


夢の次世代グラスロッドがトルクアータ7なのである。





トルクアータ7テスト時のナイスフィッシュ。




テストではこのヘラクレスクロスの補強を元ガイドまで、その1つ上のガイドまで


もう1つ上のガイドまでの3パターンのプロトをテストした。


勿論、4軸補強が多い程、フィーリングはカーボンに近くなった。


しかし、僕が選んだのは元ガイドまでのバットセクションのみの4軸補強。


何故ならば、グラス独自の乗せて運ぶキャストフィーリングが欲しかったのと


吸わせるティップに加え、掛けるベリーが思いのほか強く、


フッキングになんら問題はなかったのだ。


また、掛けてからのファイトでもグラス独特のファイトをその柔軟性で


吸収し、リニアかつフレックスな追従性が採用したプロトが最も優れていたからである。


「これがUDグラスの利点を最大に活かせるセッティングだ!」と確信出来た。





このしなり ! 気持ちイイです !




さて、ではトルクアータ7は何を使うために作ったのか?


それは、ズバリ、シャロークランキングである。


それも、タフタイムのシャロークランキング。


カーボンロッドで乗せられないバイトを乗せ、


リアフック1本の浅掛かりをフロント、リアのダブルにする。





オールスターでのナイスフィッシュ。


トルクアータ7&スタンブルで抜き上げた。


シビアになるほどグラスの威力は発揮される。




そして、もっと言えば、一般的に飛ばないとされている


重心移動システムをもたないクランクや小型軽量のクランク、


バルサやウッド製のフラットサイドクランクなどに特に向く。


これらのクランクは例えばコンバットクランクシリーズのような


カッ飛び性能を備えておらず、飛ぶスピードが緩やかである。


グラスのしなって乗せて運ぶ性能が「飛ばし難い」と言われる


クランクのキャストを容易にしてくれるのである。




軽いクランクのキャストを容易にするため


トルクアータはオールダブルフットを採用。


ティップ周辺の重量をわざと増した。





チタンフレームsicリングのオールダブルフット。


ダブルフットの重みで、ロッドをスイングした時にしなる力が増幅し


軽いクランクを乗せて遠くまで運ぶことを容易にしたのである。


勿論、デュラビリティー(耐久性)も増し、ハードな使用にも耐える。




グリップはクランキンググリップと呼ぶEVAを絞ったデザイン。





シェイプされたクランキンググリップ。


操作性が向上し、冬場の厚着でも邪魔になり難い。




長くなってきたのでこの続きはまた明日にします。


お楽しみに !















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