2020.12.12(土)
カテゴリー:バス釣り

ラインスラックを上手く使うこと。

ジグやワームでの釣りを行う時に

大切なのがラインスラック(糸ふけ)を

上手く使うということがあります。

特にボトムを取る釣りやポーズ時などには大事なこと。

 

カバクリアントのボトム放置で釣ったバス。

ラインスラックをわざと出して

ラインをボトムに這わせてのボトムステイ。

 

釣れない時にアタリを取ろうと

ラインをピンピンに張って待つと余計にバイトが遠ざかります。

仮にアタリがあっても

ショートバイトになりやすいです。

 

そんなことを以前に書いた時、

「自分はそうしていました。」

「知らなかった。」というコメントが来ていたことを思い出し、

ラインスラックの重要性を改めて書いてみることにしました。

基本的なことですが釣るために大事なことです。

「そんなこと分かってるよ!」という

ベテランバサーは読み飛ばしてください。

 

魚はラインの存在を思う以上に察知しています。

まず図を見て下さい。

(図1)ダメな例

着底したルアーから水中を斜め上にラインが出ることを避ける。

それは何故か?

ラインをピンピンに張ると

魚がラインの存在を感知しやすくなることで

警戒してアタリ自体が減り、

もしバイトしたとしても違和感を感じて

超が付くショートバイトになりがちです。

言葉で表現すれば「コン!」ではなく、

「コ!」とか「カ!」とかいう明確ながら短すぎるバイトです。

これはいかに超電撃アワセの達人でも

アワセが決まる難易度が高すぎてフッキングを決めるのは

至難のワザとなります。

 

次はラインスラックを意識した図です。

 

(図2)良い例

ラインスラックを使い、ラインを少しでもボトムに這わせる。

その目的は、

1.ラインをボトムと同化させて存在を消す。

2.バイトを深くする。

3.流水では糸鳴りを消す。

4.ラインをボトムに這わせる副産物として、

ルアーをジャークした時、ボトムから浮き上がらないように出来る。

(これは意図してハゼなどの動きをイミテートしたい時に特にやります。)

ボトムにラインを這わせてラインテンションを抜くことで

明らかにバイトは増えます。

(着底までにラインを送り込む動作と着底感じたらスラック調整して

ラインがボトムになじむまでの「間」が必要となります。)

風がある時、湖流などがある時は

風上、風下、流れに対して真っすぐプレゼンテーションします。

ラインが風、流れで干渉されることを防ぐ意味です。

 

ラインスラックを出せば出すほど、

魚からラインの存在を消せるのでバイトは増えますが

アタリを手元に感じにくくなります。

 

それを防ぐためには目でラインが

「止まる、跳ねる、弛む。走る」などを

観察する必要があります。

ただし、僕のように年齢を重ねると

ラインの挙動を目で見ることが困難になって来ます。

そうなって来ると

ロッドの感度がさらに重要となるわけです。

 

ロッド感度によってラインスラックを変える。

ここは重要です。

菊元的な例として

オライオンをテストし出してから

ラインスラックをいままで

僕はロッドの感度によってジグワームを操作する時に

無意識のうちにラインスラックを多く出すよう調整していました。

エグい感度のオライオンを使い出してから、

今までよりラインスラックをより多く出して操作していたのです。

言わば「わざと感度を殺す使い方」をしていました。

今までのロッドよりラインスラックを多く出してもバイトが分かるからです。

言い方を変えればラインスラックでの感度調整。

スラックを多く出すことでバイトを増やし、

ラインを目視することなく

アタリを手元に感じてアワセていました。

またスラックを多めに取ることで

魚は違和感感じず、バイトは深くなる。

今までよりスラックを多く出していてもアタリが分かる。

これがオライオンの凄いところ。

だからバイトと確信してアワセることで

強いアワセが可能になり

例えばカバー奥などではアワセが同時に

バスをカバーから引きずり出す動作となっていました。

オライオンはしなり戻りが早く、パワフルなので

巻かれたバスを「迎えに行く」という動作が激減しました。

感度が優れたロッドはスラックを調整することでアタリを増やせるのです。

ラインピンピンダメゼッタイです。

ラインを張るのはアタリを聞く時と一瞬のアクションの時です。

 

後は補足ですがジグワームなどが着水して

ボトムまでフォールする間もラインスラックは気にして

ライン張ったままのカーブフォールより

弛ませた状態でフォールさせています。

勿論、フォールでのバイトが分からない程に緩めすぎはダメですが

アタリがわかる適度のラインスラックを意識してください。

カバーでもロッドを送り込んだり、

リールのクラッチフリーな状態だけに頼らず

時には手でラインを引き出して落とします。

これはなるべくカバーやスポットから離れず

タイトに落としたいとの意図もあります。

 

着底したらラインスラックを意図して出してポーズ。

このポーズはワームが倒れ込む「間」と考えます。

ジグやワームを動かす時は一瞬だけテンションを掛けるように心がけます。

カバーの中では特に強すぎるロッドワークは根掛かりの原因にもなります。

一瞬ホップさせたらまたラインスラックを意識します。

 

また特定の障害物や地形変化を狙う場合や

投げてみて感触で障害物を探すズル引き時も

強風などでラインが煽られ過ぎになる場合を除いては

縦さばきのロッドワークで弛ませたラインで

「ゆっくり引く」ことを心掛けます。

ゆっくりロッドを立てることで

ジグワームも結び目からのラインの数10cmでも

ボトムを這わせることを意識します。

ラインがボトムを這うことになり、

ボトムにあるルアーから出たラインが斜めに水中を横切らないことで

バスに違和感、警戒心を与えにくくなります。

 

12インチボウワームズル引きで釣ったバス。

ロッドを立てて行き、ラインスラックを出したままの超スローズル引き。

ラインはボトムを這うように意識。

後述しますが、ロングワームは存在感のデカさが

ラインの存在感を上まるため、ライン存在を消しやすい。

 

今まではボトムで使うジグやワームについてのラインスラックについて

経験上、「そうだ!」と思っていることを書いてみました。

 

次に補足としてラインスラックを使わずにラインの存在を消す条件を書いてみます。

 

ルアーの存在感、波動、フラッシングなどが大きなルアー。

代表的なのがビッグベイト。

これはビッグベイトなどはラインよりルアーの存在感の方が遥かにデカいので

魚は太いラインでもあまり気にしないということ。

ただしバラムなどではラインを水に着けすぎたり、

着水後、ラインが水を切る音は極力出さないこと。

超デカバスハンティングにはここは重要。

スピナーベイト、ジャックハンマー、クランクベイト、バイブレーション、

スイムベイト系もそれぞれスピードであったり

振動、フラッシュ、サウンドなどがラインの存在を薄める。

ビッグベイトというか12インチボウワームなども

ワームのビッグベイトと考える。

 

トップウォーターベイト。

代表的なのがバズベイトなどルアーのサウンド、アピールが大きい上に

ラインはほとんど水中に浸からない。

 

ドリフトの釣り。

ラインよりルアー先行で流れを利用してドリフトさせることで

ラインの存在を極めて希薄にする釣り方。

時にスモラバやライトリグより、トップウォータープラグや

ビッグベイトなどの方が効果的。

 

吊るし。

ムシ系ルアーやコンパクトカバージグ系、スナッグレスネコリグなどを

枝などを利用して吊るすことでラインの存在を消す。または希薄にする。

最近流行なので水面に浸けず、空中でシェイクして誘うと

ラインの存在がバスから見えないこともあり

激しく反応することもある。

 

以上、

ラインスラックを上手く使って

バイトを増やして

アタリを確実にモノにする方法

おまけで

ラインの存在を消すルアー、メソッドのお話でした。

今回は座学でした。

ちょっとでも皆さんのバス釣りに役に立てたら幸いです。